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日本独自の「制裁」と民主党の「制裁」案

  警視庁公安部による新宿商工会への強制捜査事件が起きた。また税理士法違反である。安倍政権下で朝鮮総連や関係機関、朝鮮学校に対する公安的弾圧事件が続発したのは比較的よく知られているが、福田政権になってもこれが続いていたことはあまり知られていない。たとえば京都府警の商工会への強制捜査などが代表的だが、少なくとも在日朝鮮人団体への弾圧に関しては、安倍・福田にあまり違いは無いことは確認しておくべきだろう。今回の新宿商工会への弾圧事件もこの「法の厳格適用」の名のもとに行われる、日本独自の制裁路線の流れの中にあると見ていいだろう。また新宿のケースは米国のテロ支援国家指定解除後にあえて発動したという点で注目を要する事件である。

  繰り返しになるが、別に在日朝鮮人団体への弾圧は安倍政権で終わったわけではない。福田政権下でも、もちろん麻生政権下でも続いてきた。だが、これを批判したり、問題にしたりする者はほぼ皆無だ。

  そしてここにきて民主党が日本独自の制裁案を発表した。産経新聞のまとめによると、国内の北朝鮮関係団体の資産凍結、朝鮮総連への課税強化など、この間ことあるごとに極右論壇、あるいは「救う会」などの極右勢力が主張してきた内容のほとんどが盛り込まれている上、「在日朝鮮人に対する再入国許可禁止」という驚くべき「制裁」まで含まれている。産経の記事は「北朝鮮当局職員の身分を持つ在日朝鮮人に限っている「再入国禁止措置」の対象を大幅に拡大する」としており、何らかのかたちで在日朝鮮人全体(あるいは朝鮮籍者か?)の再入国許可を禁止するつもりらしい。これは事実上在日朝鮮人の海外渡航を禁止するに等しい。在日朝鮮人の権利状況を1960年代水準まで逆戻りさせる、こうした驚くべき制裁案が民主党から出ているのはさもありなんというべきか。

  今後「救う会」などの極右勢力は、自民党から切り捨てられそうになったら民主党に接近して、在日朝鮮人弾圧を競争させていくのかもしれない。
by kscykscy | 2008-11-07 00:03 | 出入国/在留管理