ある「実証主義」者の警告

「[…]職業的な解説者は、二、三の最初の特殊研究を読み、急いでその要約を縫い合わせ、寄せ集めて、そのごったまぜをより魅力的なものにするために、それに「全体的な解説」と口あたりの良さをかぶせて、できるだけ飾り立てたいという誘惑にかられやすくなる。この誘惑は、大方の専門家が大衆化という仕事に興味を示さないときや、この仕事が一般に金もうけにつながるとき、あるいは、大衆が誠実な解説と見かけだけの解説との明確な区別ができない状態におかれるときには、それだけ大きなものとなる。要するに、自分で苦労して学ばなかったことを他人に要約してみせたり、自分の知らないことを他人に教えたりすることに、なんのとまどいもみせない非常識な人間がいる、ということである。」

C. セニョボス、C.V. ラングロア[八本木浄訳]『歴史学研究入門』校倉書房、1989年

by kscykscy | 2014-04-16 00:00 | 歴史と人民の屑箱
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